ANAのマイルを使って、フィリピン航空の特典航空券を予約することができるんですよ。
ただ、フィリピン航空はANAと提携しているけど、スターアライアンスには加盟していないのでいろいろと注意が必要です。
初めて特典航空券を取る場合はいろいろ戸惑うかもしれないですね。
この記事では、私が実際にANAのマイルを使ってフィリピン航空の特典航空券を予約したときの失敗と教訓、注意点を説明します。
ANAマイルでフィリピン航空券の特典航空券を予約するのに必要なマイル数
フィリピン航空で日本とフィリピンを往復するのに必要なのは何マイルでしょうか。
ANAのマイルで予約できるのは往復のみで、片道のみは購入できません。
フィリピンはANAの定めるゾーン区分では「アジア1」になります。
日本とアジア1の往復に必要マイルはシーズンに関係なく2万マイルです(エコノミーの場合)。
往復 | 往復(区間内乗り継ぎあり) | |
エコノミークラス | 20000マイル | 23000マイル |
ビジネスクラス | 40000マイル | 43000マイル |
※2歳以上の小児も大人と同じマイル数が必要です。
マイルが適用される区間などの詳しい情報は、ANA公式サイトの説明ページをご確認ください。
燃油サーチャージなどの諸費用は別にかかります。
ANAマイルでフィリピンの特典航空券を取得するときの9つの注意点
フィリピン航空自体にも「マブハイマイル」という独自のマイレージプログラムがありますが、日本在住であれば飛行機の搭乗以外でマイルを貯めることは難しいです。
ただし、有償でフィリピン航空を利用した場合は、後日ANAに申請することでANAのマイルとして取得することができます。
今回は、ANAのマイルを貯めている人が、そのマイルを使用して提携のフィリピン航空の特典航空券を取得するケースについて説明します。
フィリピン航空の特典航空券を申し込む場合の注意点は、次の9つです。
- Web申込み不可で電話のみ
- キャンセル待ちできない
- ANAの便との組み合わせは不可
- 予約の変更は可能だがルートは変えられない
- オペレーターさんがフィリピンの地域に不慣れ
- オペレーターさんによって空き状況が変わる?
- 詳細を直接確認できない
- キャンセルすると二度と予約できなくなる?
- オンラインチェックインできない?
それでは、この注意点について1つずつ説明していきます。
1: Web申込み不可で電話のみ
ANAのマイルで特典航空券を予約する場合は、フィリピン航空に限ってはウェブで手続きをすることができません。空き状況をウェブで確認することもできません。
ANAの問い合わせ窓口に電話をして、フィリピン航空券を予約する旨を伝えて航空券を予約してもらいます。
(通常、電話予約の場合は1人2,200円の発券手数料がかかりますが、フィリピン航空はウェブでの予約ができないため無料になります。)
希望の日付と便に空きがあるかどうかは電話して確認してみないとわからないので結構面倒です。候補のパターンをいくつか考えておいてから電話しないと、再度かけ直すことになってしまいます。
ANAプレミアムメンバーやANAカード会員は、専用の受付番号があります。
2: キャンセル待ちはできない
電話のみでの対応だからか、予約が空いていない便のキャンセル待ちはできません。
利用したい便に空きがない場合は日程や予定を変更して空いている便を取るか、日を置いて何度も電話して空きがないか確認するしかないのです。
ANAの特典航空券ですとキャンセル待ちはできるので、その点は不便ですよね。
3: ANAや他のスターアライアンスの便との組み合わせは不可
予約は往復で取ることになりますが、片方をANA便にすることはできません。
またANAとのコードシェアをしているフィリピン航空の便でも、ANA側のコードシェアだと予約することもできません。
スターアライアンス加盟の航空会社同士であれば、複数の航空会社を組み合わせることができるのですが、フィリピン航空は提携航空会社なので扱いがちょっと違うんですね。
そのため、フィリピン航空のみの組み合わせしか許可されていません。
4: 予約の変更は可能だがルートは変えられない
他のANAの特典航空券と同様に、予約は何度でも変更することはできますが、発着地やルートを変更することはできません。
(成田空港<->羽田空港といった近隣の空港間での変更は可能でした。)
私はマニラ経由だった予定をセブ行きに変えようとしたのですが、できないと言われてしまいました。
そのときは、一度予約をキャンセルしてから新たに取り直さなくてはいけません(キャンセル料が必要です)。
5: オペレーターさんがフィリピンの地域に不慣れ
電話で対応するのはANAのオペレーターです。
そもそもANAはフィリピンに関してはマニラ便しかないので、それ以外の地域には馴染みがありません。
「セブ」や「マニラ」であれば問題ありませんが、私が「タグビララン」と「ドゥマゲテ(ドゥマゲッティ)」の便を予約したときは、「た、タグ?タグラ???」、「ドマゲ?何ですか?」と聞き返されてしまいました。
これ、意外と盲点ですよね。
そして地味にめんどくさい。

最近ではオペレーターさんとのやり取りも慣れてきたので、一発で伝わらないときは「DGT」(ドゥマゲテ)、「TAG」(タグビララン)など、アルファベットの短縮名で伝えるようにしています。
その方がすぐに通じますよ。
6: オペレーターさんによって空き状況が変わる?
私は自分と子供2人の3人で予約をしたのですが、空き状況を確認したときに最初は空きがないと言われ、その直後に再度電話して別のオペレータさんに確認してもらったところ、空いていると言われたことがあります。
たまたまキャンセルが出たのかと思っていたのですが、何度か取り直しやキャンセルなどをするうちに、対応した人によって結果が変わるような気がしていました。
その後、空きがないと言われた後に「ちょっと待ってください」と言われ、「再度検索したら空いてました」と伝えられたことがあります。
その際に受けた説明によると、「3人で検索をすると空きがなかったが、2人と1人で別々に検索したら空いていた」そうなのです!!!!



そんなわけで確認にすごく時間がかかります。
空き状況を調べるだけで待たされます。



7: 詳細を直接確認できない
予約の際に座席の指定はできたのですが、座席の変更についてはフィリピン航空に直接問い合わせてくださいと言われてしまいました。
また、キッズミールについてもリクエストベースで受け付けるが確約できないとのこと。
機体の種類や座席のレイアウトについても、ANA側では把握していないようでした。
このようにちょっと込み入った質問やリクエストをすると、他社のことなのでフィリピン航空に連絡をと言われてしまうことが多く、一度の電話で解決できず不安になりました。
フィリピン航空に電話すると今度はANAに聞けと言われ「たらい回し」状態。
両方の窓口に何度も連絡しました。
問い合わせも手続きも、すべてネット経由で完結できれば楽だったのですが、全部電話でずいぶん時間がかかってしまいました。
8: キャンセルすると二度と予約できなくなる?
一度予約した航空券を事情により変更ではなくキャンセルして取り直しました。
このとき、往路・復路の片方だけ往路だけ変更する場合でも、今確保できている席も、いったんキャンセルすることで二度と取れなくなる可能性があるという説明を受けました。
一度発券されたてしまった枠は、キャンセルすると再予約不可になる可能性が考えられるそうです。
しかも、再度予約できるかどうかは、事前に確認できず、実際に操作してみないとわからないと。
ここら辺の仕組みは、質問すると他社のシステムだからたぶんそうなるというなんとも曖昧な説明でした。



なんだかややこしいですよね。
私の認識だと、今現に自分が押さえている枠なので、キャンセル待ちの人に渡ってしまうということなんでしょうかね。
イチかバチかでやってみる気にはなれなかったので結局同じ枠で予約し直すのは断念しました。
9: オンラインチェックインできない?


ANA経由で予約した場合はオンラインチェックインに対応していないようです。
出発の前日にフィリピン航空のページからオンラインチェックインをしようとしたらエラー。。。
子連れだし、バタバタするし、少しでも楽にチェックインしたかったのですが残念。
余裕を持って到着するようにするしかないみたいですね。
私の失敗談(子連れ旅行は注意!)


最終的にはANAのマイルでフィリピン航空の特典航空券を取ることができたのですが、失敗や大変だったことがあります。
ルートを変更できずキャンセルした
注意点で説明したように、一度予約した航空券のルートは変更できません。
気軽に取り直しができないことも知らなかったため、結局いったん予約をキャンセルしてから新たに取り直すことになってしまいました。
そのためにキャンセル料が1人3000マイルx3 で9000マイルかかってしまったのはちょっと痛かったです。
ANAとフィリピン航空でたらい回し
キャンセルして取り直したり、子供の特典航空券だけ後で追加で取ったり、便を変更したり、中継地点で24時間を超えた滞在をしたり、、、とにかく例外的な処理をたくさんしました。
他の航空会社の手続きのため、ANAのオペレーターさんは、ちょっと込みいったことになると分からないので、確認に時間がかかったり電話のかけ直しになったりしました。
また、ANA側では対応できないのでフィリピン航空に電話するように言われ、フィリピン航空に電話するとANAに聞くように言われるなど、何でも電話をかけ直さなければいけなかったのがかなり大変でした。
電話が混雑しているとつながるまでかなり待ちますしね。
子供の航空券だけ取れないかもしれない事態に!
そして、これ以外にも私が失敗したことがもう1つあります。
それは、3人の特典航空券をバラバラに取ってしまったということです。
空き状況を確認するために予約センターに電話したところ、残りの席がわずかだということがわかり、焦った私はまずは2人分だけ先に予約してしまいました。
この時は、まだ3人分のマイルが手元になくて、ちょっと足りない分をかき集めているところでした。



と軽く考えてしまったのですがコレが間違いでした。
子供と一緒のときは、全員分一緒に取らないと結構ややこしいことになってしまいます。
1人で搭乗できない年齢の子供の分は、航空券の単独購入ができないからです。
たとえば、エクスペディアなどの格安航空券のサイトに確認したところ、子供の分だけの購入は不可でした。
旅行代理店に問い合わせたところ、確保済みの航空券の予約番号を伝えることで子供だけでも購入することは可能と言われました。
ただ、その場合だと結果的に割高になってしまいますし、それぞれの購入ルートが違うと座席の指定や変更が生じた際など、後々やっかいなことになりそうです。
焦るあまり早まって2人分だけ先に予約してしまったのは大きな失敗でした。



幸いにも残りの1人分が溜まった時点で空きがあったので、なんとか全員マイルで購入できましたがちょっと危なかったです。
(予約番号は分かれました)
フィリピン航空の良いところ
いろいろ厄介なことを書いてきましたが、むしろフィリピン航空にはメリットもあり、私は今までのフィリピン旅行はずっとフィリピン航空を利用してきました。
日本のキャリアのようなサービスレベルを求めるとがっかりしてしまうかもしれませんが、大きな不満を感じたことはないです。
(確かに機体は少し狭いし、座席にモニターが付いていない便もありますが。。。)
重量制限が厳しくない
国際線であればエコノミーでも預けられる荷物は1人あたり23kgx2個です。LCCと比べると余裕がありますね。
ダイビング器材の持参のない普通の旅行であれば十分です。
チェックイン時に予想外の超過料金を払う心配がないのはいいですね。
ただし!フィリピン航空でも国内線は重量制限が厳しいんです。その場合でも、国際線と続きの航空券を取っていれば、国際線の重量制限が適用されます。
フィリピン行きや国内線が豊富
日本国内からセブへの直行便があるのは、LCC以外はフィリピン航空のみです。
ANA、JALでセブに行こうとするとマニラで乗り変えなくてはいけません。
また、マニラからフィリピンの別の場所に移動する必要がある場合もフィリピン国内の便が豊富なので、同じフィリピン航空会社を利用することができます。
そうすると、万が一遅延などで乗り継ぎできなかった場合も保証してもらえます。
遅延が日常茶飯事のフィリピンでは、これは結構安心です。
また、フィリピン国内線は国際線よりも重量制限が厳しい(10キロまでなど)のですが、乗り継ぎであれば国内線にも国際線の重量制限が適用されます。
マニラからさらに別の場所に移動する場合などは、同じフィリピン航空で統一して航空券を取ることでメリットがありますよ。
※どちらも続きの航空券になっている必要があります。



ANAのマイルを使ってフィリピン航空券の特典航空券を予約できるのはとっても便利!
ちょっと注意が必要な点はありますが航空券の値段を押さえられるし、遅延などトラブルの場合も対応がしっかりしているという安心感もあります。
ANAマイルを使える人はこの方法を検討してみてください!!!